四半期財務データ(連結) 四半期財務データ(連結)

エグゼクティブ・サマリー

経営成績等の概況

1.当四半期連結累計期間の経営成績の概況
 わが国経済は、好調な企業収益による設備投資の増加基調は続いているものの、労働需要の高まりや物価上昇に加え、不安定な国際情勢、為替変動の影響、金利の上昇傾向等のリスクが依然として存在しており、先行き不透明な状況にあります。

 一方、電力需給ひっ迫対応と脱炭素電源による供給力等の確保を目的とした長期脱炭素電源オークションにおいては、初回の落札結果が公表され、アンモニア・水素の導入を可能とする既設火力発電所の改造工事やLNG火力・バイオマス発電所等、脱炭素電源への設備投資計画が明示されましたので、今後、具体的に進展していくものと思われます。

 このような状況の中、当社グループは、新たに2030年度のありたい姿として「一人ひとりの技術力でカーボンニュートラルをリードするクオリティファースト企業」を掲げるとともに、2024年度中期経営計画(2024~2026年度)を策定しました。このありたい姿を実現するための最も重要な要素である人的資本の強化を主眼に「『人』を真ん中にした強くてしなやかなQ'dづくり」を基本方針とし、重点課題として「人材への投資による人的資本の強化」、「お客さまに選ばれるための「Q'd」の磨きこみ」、「当社に関わるすべての人・組織とのつながり強化」に取り組んでおります。

 また、業務の効率的な運用や変化する外部環境への対応、人員の機動的な配置等を目的として、2024年6月にエネルギー・産業本部、電力本部の統合や地域に根差した営業拠点の新設等を行いました。

 当社の主力事業である電力市場では、原子力発電所の安全対策工事や火力発電所の建設工事が一巡し、足元では厳しい状況にありますが、下半期以降では脱炭素に向けたLNG火力発電所の新設や既存発電所の燃料転換、原子力発電所の再稼働等が行われていくことが見込まれており、新たな組織体制を最大限に活用した受注活動に取り組んでまいります。

 受注高は、化学工場、変電所、都市再開発事業の設備新設・増設工事等の受注があったことから、140億64百万円(前年同期比0.5%増)となりました。

 売上高は、バイオマス発電所の建設工事、原子力発電所の安全対策工事の進捗等があったものの、福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務、火力発電所の保修工事や建設工事等が減少したことにより、148億95百万円(前年同期比26.6%減)となりました。

 次期繰越高は、968億46百万円(前年同期比16.3%減)となりました。

 利益面につきましては、売上高の減少や原価率の上昇(人手不足に伴う外注費の上昇及び円安に伴うバイオマス燃料仕入価格の高騰等)により、営業損失3億67百万円(前年同期は営業利益3億76百万円)を計上することとなりました。一方、燃料仕入に係る為替変動リスクの低減を目的として実施している為替予約の未決済残高が円安の影響によりデリバティブ評価益となったことから、経常利益は2億62百万円(前年同期比68.4%減)となりました。また、資産の効率化及び財務体質の強化を図るため投資有価証券の売却益を計上したことから、親会社株主に帰属する四半期純利益は、7億12百万円(前年同期比207.8%増)となりました。

 セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(設備工事業)
 受注高は、エネルギー部門の減少により、125億49百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
 売上高は、エネルギー部門や原子力部門の減少により、134億35百万円(前年同期比29.6%減)となりました。
 セグメント損失は、68百万円(前年同期はセグメント利益17億82百万円)となりました。

(その他の事業)
 受注高は、14億96百万円(前年同期比15.7%増)となりました。
 売上高は、14億41百万円(前年同期比19.9%増)となりました。
 セグメント利益は、1億37百万円(前年同期はセグメント損失35百万円)となりました。

2.当四半期連結累計期間の財政状態の概況
 当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて86億30百万円減少し、988億41百万円となりました。これは主に受取手形、完成工事未収入金及び契約資産の減少によるものであります。

 当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて82億56百万円減少し、306億67百万円となりました。これは主に流動負債その他の減少によるものであります。

 当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べて3億74百万円減少し、681億74百万円となりました。これは主に利益剰余金の減少によるものであります。

3.連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
 2024年5月8日に公表した、2025年3月期の連結業績予想については変更しておりません。

経営成績の推移

売上高(百万円)

2023年度2024年度

(単位 : 百万円 / *は予想)

年度 1Q 2Q 3Q 通期
2024 14,895 *90,000
2023 20,295 41,344 63,648 88,467

営業利益(百万円)

2023年度2024年度

(単位 : 百万円 / *は予想)

年度 1Q 2Q 3Q 通期
2024 -367 *3,200
2023 376 1,002 2,912 3,959

1Q:第1四半期 2Q:第2四半期 3Q:第3四半期

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