ニュース ニュース

2023.08.31 柏崎刈羽原子力発電所6号機固定式消火配管溶接部に関する調査結果 について

2023年8月31日
株式会社東京エネシス

 当社は、2021年12月24日に「柏崎刈羽原子力発電所6、7号機固定式消火配管溶接部に関する調査結果・原因と再発防止対策について」(以下:「報告」)においてお知らせしておりますが、一連の固定式配管溶接部の問題につきましては、東京電力ホールディングス株式会社(以下:東京電力HD)様はもとより、地元の皆さま、関係各方面の皆さま方にご心配とご迷惑をおかけしておりますことを改めてお詫び申し上げます。

 「報告」に基づき6号機の調査を実施した結果、再施工対象箇所は852箇所であることを確認しました。バックシールド工法を実施しておらず、7号機で全数再施工とした1社については6号機も全数を再施工することとし、この1,251箇所と合わせて、6号機では合計2,103箇所について再施工を行います。

 6号機で再施工が必要な溶接不良箇所が確認された原因は、「報告」の通り当社が元請として適切な施工管理ができていなかったことと考えております。
 加えて、調査の結果から、6号機は、7号機と比べて厳しい作業環境であることがわかりましたが、こうした環境下において、当社の「溶接施工管理」や「要望事項への対応」が不十分であったことにより、6号機の再施工対象箇所が多くなったものと考えております。

 当社は、「報告」でお示しした再発防止対策を徹底し、東京電力HD様と協議の上、再施工を実施してまいります。同再発防止対策につきましては、既に再施工が完了した7号機において溶接不良箇所が無いことを確認しており、対策の有効性が確認されております。

 上記に鑑み、当社は、元請として施工管理を十分に行うことで、このたびの固定式消火配管溶接部の不良発生を防止することが可能であったと、改めて責任を痛感するとともに、引き続きその責任をしっかり果たしてまいります。 

以上

 

【参 考】柏崎刈羽原子力発電所6号機固定式消火配管溶接部の調査結果

1.6号機配管内面調査結果(2022年7月~9月末調査実施)
 6号機の配管内面調査の結果、再施工が必要となるのは852箇所であることが確認され、バックシールド工法を実施しておらず全数再施工としたA社の再施工対象箇所数と合わせて、2,103箇所の再施工が必要となった。また、6号機は、7号機と比べて厳しい作業環境であることがわかったが、こうした環境下において、当社の「溶接施工管理」や「要望事項への対応」が不十分であったことから、6号機の再施工対象箇所が多くなったと考えている。

2.6号機と7号機の作業環境の違い
 6号機の溶接不良発生は、「報告」の通り当社が元請として適切な施工管理ができていなかったことであり、7号機と共通であったと考えている。
 また、6号機の溶接不良箇所が増加した原因について当社及び協力企業の関係者に対するヒアリングを行った結果、6号機は、部屋内外の「差圧※1」や「狭隘※2」などの作業環境が7号機よりも厳しかったことが主な要因であることが分かった。
 協力会社からはこうした状況への対策の要望が一部でていたが、当社の対応は不十分であり現場任せとなっていた。
 このような現場状況においては、特に、当社が元請として適切な「溶接施工管理」と「要望事項への対応」をしっかりとすべきであったが不十分となり、溶接不良箇所数の増加となったものと考える。

※1「部屋内外の差圧」
 原子力発電所の建屋は放射性物質の部屋外への流出、拡散の防止のため部屋ごとに気圧差の大小があり、これにより注入したアルゴンガスが流出しやすく配管内の酸素濃度が変動

※2「狭隘箇所」
 6、7号機のサンプル調査の結果、6号機は現場によって狭隘な環境が多く、厳しい溶接姿勢で作業をせざるを得ない場所や、溶接時の角度が制限されたことによる溶込不良や溶接速度が低下

3.対策
 7号機の再施工箇所については、「報告」に示した「対策」(【参考】)に基づき再施工を実施し、東京電力HD様により全数の健全性が確認された。
 これにより対策の有効性が確認されており、6号機も同様の対策を確実に実施して再施工を行うことから、今回の調査結果に対する追加対策は不要と考えている。

以上

TOP
TOP