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2022.06.30 熊本県阿蘇郡小国町わいた温泉郷における地熱発電所建設工事の完成について 〜地熱資源を活用した温泉バイナリー発電設備の設置〜

 当社は、熊本県阿蘇郡小国町のわいた温泉郷において、旅館山翠様、ベースロードパワージャパン株式会社様及びふるさと熱電株式会社様の共同事業である山翠パワー地熱発電所(総出力99kW)のEPC*1を一括受注しておりましたが、同工事が完成したことからお客様にお引渡ししております。

 本発電所は、旅館山翠様が保有する既存の温泉井戸から噴出する蒸気を、2カ所に設置した発電設備まで輸送し、蒸気と低沸点媒体を熱交換することでタービンを回して発電するバイナリー発電*2方式を採用しております。
 年間発電量は一般家庭約200世帯分にあたる約700MWhを見込んでおり、エネルギーの地産地消を目的に、余剰の温泉水等は浴用として使用されます。

 当社はこれまでも、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷*3における地熱発電所の工事を行っています。

 今後もお客様とともにカーボンニュートラルに向けた取り組みを実施することで、社会的な責務を果たすとともに、地域の特質を活かした再生可能エネルギーの利用に向けた取り組みを通して地域・社会課題の解決に貢献してまいります。



山翠パワー地熱発電所全景(ベースロードパワージャパン提供)

※1 EPC
「Engineering, Procurement and Construction」の略で、日本語に訳すと「設計、調達、建設」

※2 バイナリー発電
バイナリー発電とは、地中の熱水などを用いて、水よりも沸点が低い媒体を加熱し、これによって作られた高圧の蒸気によりタービンを回して発電を行う装置のことです。
基本的には、蒸発器、凝縮器、タービン発電機の3つの要素とこれらを結ぶ配管から構成されており、この配管の中を加熱された媒体が循環します。タービンを通過した媒体は、凝縮器で冷却されて液体となり、再び地中の熱水などの熱で気体となってタービンを通過するというサイクルになっています。

※3 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷における地熱発電所建設工事の完成について

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