2021.07.20
水素利用の社会実証を目指した設備を設計・施工 ~脱炭素社会実現に向けて~
現在、山梨県様等は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)様の委託事業として、再生可能エネルギーの電力を用いたグリーン水素を製造し、化石燃料の利用を低減させることを目的としたプロジェクト「H2-YES」を進めています。
このたび当社は、本プロジェクトの一環であるP2G(パワー・ツー・ガス)システムにおいて、エネルギー需要家での水素利用に関して、山梨県企業局様の企画のもと、東京電力エナジーパートナー株式会社様と共働して、水素焚き簡易ボイラと純水素型燃料電池設備を用いた新たなエネルギー供給パッケージを設計・施工し、試運転を開始しました。
P2Gシステムは、水を電気分解することで水素燃料を製造する技術であり、カーボンニュートラル社会の実現に向け、再生可能エネルギーの導入拡大と温室効果ガスの削減において、世界的に期待されています。
特に、山梨県様等のH2-YESプロジェクトでは、メガソーラーの変動する電力と、大型の固体高分子型水電解装置により水道水から水素を作り出し、水素吸蔵合金システムに水素を貯蔵するなど、安全・安心にグリーン水素を利用できるシステムが構築されており、将来の再生可能エネルギーの大量導入の推進力として様々な地域や場所への展開の期待が高まっています。
当社は、今回の施工により得られた知見をさらに発展させ、水素エネルギー社会の構築に向け、水素関連システム建設分野において事業化への取り組みを進めていくとともに、中長期的な脱炭素社会実現に向け、再生可能エネルギーの更なる活用、エネルギー利用効率向上の取り組みを進め、お客様とともに社会的責任を果たしてまいります。

P2Gシステム利用設備
(①純水素型燃料電池設備 ②水素焚き簡易ボイラ ③都市ガスボイラ)