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2025.01.31 福島県楢葉町で「第9回 廃炉創造ロボコン」開催 ~「東京エネシス賞」に福島工業高等専門学校~

 12月21日、全国の高専生らが廃炉作業への活用を想定し、自作ロボットの発想や性能を競う「第9回 廃炉創造ロボコン」が楢葉町の日本原子力研究開発機構(JAEA)楢葉遠隔技術開発センターで開かれ、全国の高専14校とマレーシア工科大から計17チームが出場しました。(主催:日本原子力研究開発機構、廃止措置人材育成高専等連携協議会)

 本大会は、参加した学生がロボット製作を通じ、福島第一原子力発電所の廃炉に対する関心、創造性や課題発見・解決能力を養うことを目的に2016年から開催されており、昨年に引き続き、当社は協賛企業として特別賞「東京エネシス賞」を設けています。

 競技の結果、最優秀賞 (文部科学大臣賞)は、小山工業高等専門学校が受賞し、4連覇となりました。
 「東京エネシス賞」は、福島工業高等専門学校福島廃炉研究会チーム(ロボット名:D#)に授与されました。福島高専は機具の不具合により帰還はできなかったものの、スムーズに階段を下降するアイデアや技術などが評価されました。

 今年の競技は、福島第一原子力発電所の原子炉格納容器(以下、PCV)での内部調査を想定し、各チームが競技フィールドから離れた操作スペースからロボットの遠隔操作に挑みました。
 円筒形の投入口からPCV内部を想定した競技フィールドに入り、グレーチング部や階段を通り、地面に置かれている対象物を回収し、出発地点に戻るまでの工程を、10分間で行うというもので、参加17チームが日頃の成果を競いました。

 当社は、福島第一原子力発電所の廃炉支援として、これまで高放射線量下エリアでの作業ロボット、ヘビ型ロボットなどの遠隔操作ロボットを開発し、昨年3月には、福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器において、ヘビ型ロボットによる内部調査を実施し、デブリの状況を撮影することに成功しました。
また、開発・改良を更に加速するため、原子力本部に「ロボット開発推進グループ」を設置するなど、技術開発を強化し、廃炉作業に於ける高放射線量下領域での安全・確実な作業の遂行にお役に立てるよう取り組んでいます。

〔写真:廃炉ロボット〕

〔写真:会場内大型モニタに投影された遠隔操作状況〕

〔写真左:「東京エネシス賞」を授与する崎川常務執行役員原子力本部長、写真右:福島工業高等専門学校福島廃炉研修会チームと崎川常務執行役員原子力本部長〕

【参考】
◎当社における廃炉支援の取り組み
福島第一原子力発電所1号炉原子炉格納容器内部調査にヘビ型ロボット投入(2024.3.14)
高放射線量下領域での安全・確実な作業の遂行への挑戦 ~原子力本部に「ロボット開発推進グループ」を設置~(2023.10.02 HP掲載)
ヘビ型ロボット開発による廃炉支援〔動画公開〕 ~高放射線量下領域への挑戦~(2023.03.31)
ヘビ型ロボット開発による廃炉支援 ~高放射線量下領域への挑戦~(2022.10.19HP掲載)

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