座談会

  • 東京エネシス本社
    2017年入社 
    工学部 原子力工学科 卒 遠井 晨二
  • 東京エネシス本社
    1996年入社 
    理工学部 原子炉工学科 卒 宮本 純也

任される仕事、だからこそ
生きた知識が身に付く

遠井
私の担当は大きく分けて二つあります。一つは技術開発です。高放射線量の場所を調査するための遠隔操作ロボットを、協力企業と共同開発しています。もう一つは福島原発で発生したスラッジ(汚泥)を取り出すための、機器配置図などの設計です。設計は執務室でCADを用いて行いますが、正確な数値が必要なので、現場へ赴き防護服を着ての現場調査もします。
宮本
原子力プロジェクト部技術統括設計グループは、原子力関係の設計・計画に係わる業務を通じて安全な設備を提供することが使命です。遠井君が担当している二つの仕事は、どちらも極めて重要です。遠井君の強みはコミュニケーション能力の高さですから、それに加えてこれからはもっと知識を身に付けて、いろいろな提案をしていってほしいです。
遠井
自分でも知識を増やすのは課題だと思っています。宮本さんもそうですが、一緒に働いている先輩は状況判断が迅速ですし、実に適切です。それは直感などではなく、豊富な知識という裏付けがあればこそですね。
宮本
東京エネシスに入ってくる人財はみな優秀ですが、このごろは「失敗したくない」という気持ちが強すぎるように思えます。もちろん、私たちの仕事は失敗が絶対に許されない部分もあります。しかし、失敗しても上司や先輩がフォローできることもあって、そういう仕事はまずやってみることです。私たちもそう考えて、若い人財に仕事を任せています。その中で生きた知識が身に付くはずです。

若手がもたらす活気、
ベテランからの技術継承

遠井
実は入社する以前は、東京エネシスは東京電力さん(以下、東電さん)の子会社みたいな立場かなと思っていました。東電さんの指示に従って、粛々と仕事をしているのだろうと。しかし、実際は、東京エネシスから東電さんへ提案することも多いし、東電さんも東京エネシスをエキスパートとして一目を置いてくれていますよね。
宮本
東京エネシスには、「自分たちは“社会の基盤を支えている”当事者だ」という意識があります。だから技術の研鑽を怠らないし、どんな困難な仕事でもチームワークでやり遂げます。
遠井
人間的な面について言えば、オンオフのメリハリを付ける人が多いですよね。仕事にはものすごい集中力で取り組むけど、オフタイムになると楽しく趣味や遊びにも全力で取り組む人ばかりです。
宮本
技術者は大きく分けると「設計」「機械」「電気」「計装」の分野があり、遠井君は「設計」だけど、いま担当している仕事柄「機械」のメンバーと一緒に取り組むことがほとんどだよね。
遠井
はい。分野に関わらず、みな温かい人ばかりですね。飲み会などの場では、皆さん賑やかですよ。
宮本
遠井君たち若い世代が、年齢の離れた先輩たちとも自由に話してくれると安心ですね。ちょっと前までは高齢化を危惧していたけれど、この4年ほどは続けて新入社員が配属になって、一気に平均年齢が若返りましたね。管理者の立場で言うと、若い人財によって職場が活性化するのは大歓迎です。若い人は現場経験が足りないけれど、それは業務の中でフォローするようにしています。

最初から最後までをやり遂げ、
自分の成長を実感する

遠井
私にとって大きなステップになったのは、入社2年目の11月に参加したロボットの展示会でした。
宮本
ああ、あの時は急に参加が決まったんだよね。たしか1カ月ぐらいしか準備期間がなかったけれど、遠井君にメイン担当を任せることにしたんです。仕事にも慣れてきたころだったし、それまで自分が携わっていた技術開発品を展示する内容であったため大丈夫だろうと。
遠井
いやあ、大変でしたよ。先輩が作成したパネルやパンフレットの印刷の手配をして、展示するロボットの改造を協力企業と打ち合わせして決め、他部門への協力要請、当日の行動スケジュールを作成し、当日は自分が主動となってパネル説明や来訪者への対応もしました。
宮本
良くやったよ。
遠井
最初から最後まで先輩の手をあまり借りずにやり遂げられたので、自信が付きましたね。
宮本
自分の成長が実感できる瞬間ってありますよね。私は入社して3年目に、青森の再処理施設で、主要設備の配管設計を一貫して任された時がそうでした。現在やっている設計の基礎は、この業務で身に付けたと言ってもいいです。ところで、遠井君は資格取得も頑張っているよね。
遠井
いま目指しているのは、第一種放射線取扱主任者合格です。
宮本
資格はそれを取ることが目的ではなく、その過程で知識を身に付け、また資格という裏付けによってお客さまに信頼していただくことが重要だね。
遠井
はい。お客さまが困った時に、「そうだ、遠井に相談しよう」と思ってもらえる存在になりたいですね。
宮本
いいですね。期待しています。